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タウンニュース:人物風土記

2015/10/02

掲載号:2015年10月2日号

1周年を迎えた認知症カフェを主催する、やまとオレンジプロジェクトの代表を務める石井 直樹さん

介護のハッピー合同会社 社長 43歳

「仲間と共に 幸せの連鎖を」

 ○…大和市初の認知症カフェ「オレンジカフェ@やまと」がこのほど1周年を迎えた。9月20日に開かれたカフェには、出入り自由の会場・デイサービスハッピー鶴間に延べ70人が訪れるという盛況ぶりだった。県や市の福祉関係幹部職員らも視察で顔を覗かせた。「過去最高の参加人数になりました。この活動がここだけではなく、カフェを催す人が増えて大和市全体に広がっていけば」とその手応えや抱負を語る。

 〇…横浜の金沢八景生まれ。高校までは地元で過ごし、大学は群馬県へ。経済学部で学び卒業後はサラリーマンになった。「人に関わる仕事がしたかったから営業職に」。しかし、一つの会社でなかなか長続きしなかった。両親から「人が好きだったら、介護職が向いているのでは」とアドバイスされたことが転機となった。33歳で飛び込んだグループホームではゼロからのスタート。「利用者さんのニーズに応える介護職は、直接的な人との関わりがあり求めていたものでした」

 〇…働きながら資格の勉強をし、介護支援専門員も取得。気が付くと管理者になっていた。「僕にとって一番長く勤めることができたのです」。その後、独立を志し、デイを開きたいと物件を探して3年前に大和で開所した。「オーナーさんや商店会、自治会などみんないい方ばかりで」と目を細める。「地域福祉に貢献できたら」と施設が定休日の日曜を、市民活動に開放することを思いついた。

 〇…構想を練っていくうちに地域の介護職員やボランティアらが集まり、自然発生的に発足したのがオレンジプロジェクト。認知症カフェの他に福祉専門職の勉強会・介護職カフェも同じ月1で開催している。「想像できないことが次々起きている。一人では何もできない。皆の力があってこそ」と強調する。社名の「ハッピー」には、ハッピーが連鎖していくことをイメージする。年内にはデイの2号店も開所する予定だ。

(掲載当時の原文のままです)